恋愛奮闘記


「絶対終わらせるから。もう二度とあんなことしないようにする。矢野さんが安心出来るようにするから」

「あ…」

全て私の為の言葉。

「あの、私こそごめんなさい…」

怖いけど言うんだ。

「急に連絡…その、返さなくなって。理由も話さずに自分勝手なことして、ごめんなさい」

嫌われたくないよ。
こんなに身勝手な私は、やっぱりあなたのことが好きなんだよ。

頭を下げて早坂さんの言葉を待った。



「…正直に言っていい?」

体がびくっと震えた。



「ショックだったよ、ものすごく。俺、何かしたのかってすごい考えたし、納得いかなかった」

「ごめ…なさい…」



どうしよう。
やっぱり私がしたことは簡単に許せることじゃないよね。自分で蒔いた種とはいえ、後悔ばかりが頭を駆け巡る。



「でもさ、俺、そんな風になったの初めてだったんだ」

見上げると早坂さんは少し笑っていた。

「それだけで、矢野さんは俺の中で特別なんだって思い知った。今までとは違う…俺の気持ちも」

あれ?もしかして早坂さん、顔赤い…?

「それがなんか…嬉しかったんだよ」



そう言った彼が本当に嬉しそうに笑うから…

私までなんだか嬉しくなって、つられて笑ってしまう。

そんな風に笑われると、
大事そうに見つめられると、
私の心臓はおかしくなっちゃうんだよ。

あなたの行動一つで私は天国にも地獄にも行けるんだよ。



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