恋愛奮闘記



「初めて会ったあの日、俺にとっては忘れられない日なんだよ。…結局、一目惚れだったんだ」



…一目惚れ?



ドキドキと心臓が鳴り響いてうるさい。
握ってる手が震えそうになる。
涙が出そうになる。



「その人といると、本当にドキドキするんだ。普通にしてるつもりでも、カッコいいとこ見せたいと思っても、上手くいかなくてずっと緊張してる。
…今も」



反対側の手が、同じように掴まれた。

そして揺らぐことなく私を見ている。



「好きだよ」



その瞬間、私の目から涙が一筋零れた。



「初めて会った時からずっと、矢野さんが好きなんだ」



< 150 / 200 >

この作品をシェア

pagetop