恋愛奮闘記

それは私がずっと聞きたかった言葉で。
そうだったら良いなってずっと思ってた事で。

だけど辞めようとした時もあった。
やっぱり自分に恋愛は向いてないと諦めた時もあった。
だけどどこかで期待してる自分がいて、完全に断ち切ることは出来なかった。

今までの事が一気に頭の中で高速再生され、私の涙腺は決壊した。

だけど私にだって、ずっと言いたかった事がある。



「私もっ…、早坂さんのことが、好きです…っ」

息が上がって途切れ途切れになるけど、今伝えないといけない。

「不安になったり、怖くなったり、諦めようとしたこともあって…っ。で、でも、初めて会った時からずっと、ずっと好きだったの………」



涙でぐしゃぐしゃになった顔を下に向ける。

するとぐっと手を引かれて、早坂さんの胸に顔を押し当てられた。
片方の手は握ったまま、もう片方の手は私の頭を引き寄せる。



「矢野さん……」



早坂さんの体温と香りに包まれて、信じられない程幸せな気持ちになった。

彼に対する”好き”の気持ちがどんどん溢れてくる。