恋愛奮闘記



「はあー…まじで敵わねえこの女…」

「褒め言葉として受け取っておくわね」

「はいはい。
…言ったよ、こないだな。俺なりのケジメのつもりで。まあ無理ってわかってたけど言わなかったらそれはそれでモヤモヤしそうだったしな」

「そう…。じゃあ失恋直後で傷心中なわけだ」

「いや、それがそんなでもない。司が無事に幸せになってまじで良かったって思ったし…未練とかはまったくねえな」

「そうなの?結構長い間好きだったんじゃないの?」

「なんでそんなことまで知ってんだよ怖いな…。まあ途中から妹みたいな感じのほうが強かったから。傷心って感じじゃねえかな」

「ふーん…」



閉店時間が近付くにつれて客が減って店内は静かだ。小声で話してもお互いの声がしっかり聞こえるくらいに。



「そういえばそっちはどうなんだ?カオリさんの恋愛話って俺聞いたことねーんだけど」


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