恋愛奮闘記


悩みながらも早坂さんにメールを打つ。

「遅くなってすいません!今仕事が終わりました。明日も仕事ですよね、また日を改めませんか?」



…素直に会いたいって言えたらいいのに。色んな思いが邪魔をして気持ちと行動が一致しない。

仕事で落ち込んだ時はプライベートまで落ち込んでしまう。



「じゃあお疲れー」

「お疲れ様です」

みんなが帰り始め、私も早坂さんとの食事を諦めて外に出る。

「…寒」

息を吐き出すと少し白い。
空はきれいに星が輝いて、嫌な感情を洗い流してくれる気がした。

早坂さん…もう帰ったのかな。



「お疲れ様」

「…え?」

知ってる声が聞こえて振り向く。

「遅くまでお疲れ様。俺腹減った」

「早坂さん…もしかして、待っててくれたんですか…?」

「…なかなか思い通りに終わらない職業だってことは理解してるつもりだから。それでも会いたいって俺が思ったから」


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