恋愛奮闘記



「…なんで名前で呼ぼうと思ってくれたか聞いていい?」

キスの余韻でクラクラする頭の中、その経緯を話す。

「早坂さんが…あ」

「ははっ、戻ってるよ」

「もう!…良さんが、たまに名前で呼んでくれるから。それが嬉しくて…私も、嬉しくなって欲しくて呼びたくなったの」

「え…あー」

「私も聞いてもいいですか?なんでたまに、名前で呼んでくれてたの…?」



すると良さんは頭をガシガシして、顔を赤くする。



「いや、その…俺はさ、頭の中では結構前から名前で呼んでたんだよ。司、って」

「え?」

「それが、なんかこう…気持ちがいっぱいいっぱいになった時に思わず口から出てたっていうか」



初めて知る事実に胸がいっぱいになる。

だけど私以上に照れてる彼を見ると、本当に愛しくてたまらなくなる。



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