恋愛奮闘記
それから色んな話をした。
わかったことは、
早坂さんは金融関係のお仕事をしていること。
お兄さんが1人いること。
料理はあんまり得意じゃないこと。
最近ハマっていることは、車で知らない道を通ることらしい。
…そんなことにハマるの?
幸せだった。
やっぱり少し緊張はするけど、それさえも心地よかった。
美味しいお酒と料理、好きな人が目の前にいて話が弾んで。
この幸せな時間が終わることを考えたくなかった。
馬鹿みたいだけど、時間とまっちゃえば良いのに。
ふいに、早坂さんがお手洗いにいった。
タイミング悪く早坂さんの携帯が鳴る。この着信音の長さは多分電話だろう。
ちらっと見ただけで、画面に表示された名前が見えてしまった。
”はるか”
ああ、夢からさめてしまった…。