** b l u e **
*1学期
・出会い
ーーー白石 未希。
今日から高校生。
「未希ー!!! 早く起きないと遅刻するよ!!」
「はーーいっ!起きてるー!」
憧れの制服。
グレーのチェックのスカート。
ブルーのシャツにブルーのネクタイを締めて、鏡をみる。
ネクタイ、曲がってないかな?
寝癖ついてないかな?
「…げっ。もうこんな時間」
慌ててスクールバッグをつかんで部屋を出る。
「いってきます」
家をでて、駅に向かおうと歩きだすと、後ろから聞き覚えのある声がした。
「未希ー?」
「優奈…!」
「うわぁー、未希ー!
制服似合うじゃんー!かわいいー♡」
「優奈もすっごいかわいい…
大人っぽい…!」
声をかけてきたのは、隣の家に住む幼なじみの、優奈だった。
私の唯一の友だちで親友。
ひとりぼっちのわたしのそばに、たった一人、いつもいてくれた。