** b l u e **
自分の席に着いて、周りを見渡す。
同じ中学なのか、もう友だちになったのか、お喋りしている女の子。
1人でケータイをいじってる女の子。
机に伏せて寝てる男の子。
いろんな子がいた。
声…かけなきゃ…
どの子に何て話しかけよう…?
あぁ…
やっぱり今日じゃなくても…いいかな?
…ダメダメダメ。
そうやって逃げてきて、中学校生活失敗したんだから。
もう同じ失敗はしたくないのに…!
「よろしくなー! なー、何部はいる?」
「軽音かなー。憧れててさー」
「すげー! かっけーな」
「いやいや、初心者だからさー。やってけるか不安だよ」
「いーじゃん、まだこれからだろー。弾けるようになったらライブ呼んでよ」
何であんなに初対面の人と話せるの…?
そう思って声のする方を振り返ると、気さくに話しかけていたのは金井くんたちだった。
あの人…私と話したときもそうだったけど、すごいな…社交的で。
明るくて、私とは正反対…