『…好きでした、それからごめんね。』
これからの2人…
「吉野はどうして5年前の同窓会に出席しなかったの?」
上杉君にそう言われて私は正直な気持ちを話す事にした。
「上杉君、高校3年の時に一度だけ道で……
すれ違ったの覚えてる?
あの時お互いに挨拶もしなかった。
それが結構ショックで……
あの日から2年しか経っていなかった同窓会に出席する勇気がなかったのが
一番の理由
後は……
好きだった人が想像よりもイイ男になってるのを見るのは虚しいし
見る影もなく変わり果てた姿を見るのもイヤだし
う~ん微妙な女心かな……」
上杉君は道ですれ違った時の事を話してくれた。
「吉野と会ったあの日
同じ学校の女から付き合って欲しいと告白されて
嫌じゃなかったし、軽い気持ちでOKした帰りだった。
『あぁー俺たちって、とことん縁がないんだなぁー』
そう思ったら……やるせなくなって、吉野の前から立ち去ってた……」