殺し合いの証拠







「見殺しって...」






「あんたまだ知らなかったんだ?

当たり前よね、だってもう親は居ないんだもん!


海に私達を置き去りにした父親。


捜索するふりをして捜さなかった母親。




どっちも殺人者だわ!!!」







彼女の荒々しい叫び声は、
窓ガラスを揺らす程だった。








「――う...」







「え?何て?聞こえない。」







聞き返されると、翔子の目からは涙が――







そして、憎しみの積もった目で訴えた。








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