シナリオ
じゃあ、これは俺が片づけてくるから。いってらっしゃい」

きれいに片付いたお皿を持って台所に持っていって、洗い物を始める。

しばらくしてからパタパタと歩く音がしたから・・・
きっと二階に上がって言ったんだと思う。

案の定、リビングに戻ると誰もいなくて、隅に置かれていた三つの鞄もなくなっていた。

そして、上から賑やかい声がする。

腕を腰に当て、ため息のような・・・笑みがこぼれた。



階段を上がっていくと、廊下で服を見せあいっこしている三人がいた。


・・・さすが高校生。おしゃれで、若い。



「どう?気にいったのある?」
「ある!ある!すっごくあります!」
「みてーこれ、あそこのだよぅ!」
「ほんとだ!ねぇ、美羽絶対にあうって!」
「そ、そうか?」



きゃいきゃいっとはしゃぐ三人は本当に若いと思う。 

最初顔を合わせた時はあんなにおどおどしていたのが、まだ一日もたっていないのにここまで心を開いてくれるとは・・・正直驚きだ。



女子高校生の器の広さをなめていたようだな。俺は。
< 26 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop