シナリオ
「知り合い・・・・?」


首をかしげた。これまた、不思議なお願いだ。


「あぁ、高校生なんだけど・・・」


置いてある大きめのテレビをつけると、いきなり映ったのは真っ赤に染まる建物。

思わず息を飲んでしまうくらい激しく燃えている・・・。


ん?これは・・・昨日の夜、ぼやけた目で見たあのニュース・・・じゃないか?


「昨日の夜、何者かによって爆発された、桜東高校。
爆発したのは寮で、そこから火が移って校舎も被害にあった。
ちなみに、あそこは全寮制。死者は生徒の三分の二。ま、ほとんど・・・」

「ほとんど?こんな近くで、こんな大きな事件があったんだ・・・」


思わず聞き返すと、「お前、テレビ見ろよ」と叱られた。


仕方がないじゃないか。
昨日の夜と同じようなことが最近は毎日、朝昼晩と繰り返されているのだから。
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