I deceive it.
Ⅱ
春
きっと「彼」は、新しいクラスに
期待してたのかも知れない。
明るい希望を持っていたのかも
知れない。
夏
テスト明け、やがて来る夏休みが
楽しみだったのかな?
家族旅行の計画なんかも
立ててたのかもね。
秋
木枯らしに吹かれながら、
密かに想っていた女の子の事を
ひっそりと考えてたのかも知れない。
冬
一番楽しみだっただろう
冬休み。
クリスマスにお正月、
宿題は山のように出ただろうけど、
それより楽しい家族の団欒が
そこにはあったはず。
それを、誰かが壊したんだ。
かけがえのない、
一人の人間は、
もう還っては
来ない。