【完結】ホイクメン!
「ソフトドリンクいきます!

まずは烏龍茶の人!!」




この職場で最も多く手が上がるのがこれ。


駐車場代は自己負担となるが、この職場には自動車で通勤している人も少なくないのだ。


実花先生も車通勤。


だから酔っ払ったふりをして甘えるという手が使えないこの状況が、どうやら不幸中の幸いだったのかもしれない。




「・・・他にまだオーダーしていない人~?」




主任は私のメモに記入された“正”の字の合計を数えている。


私も計算してみたが、どうやらあと1人分足りないようだ。




「1人分足りないよ~?」




主任の呼び掛けに反応する人はいない。


私は個室の中をぐるりと見回したが、みんな同じようにキョロキョロしているだけで・・・。
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