【完結】ホイクメン!
「あっ、すみません。

見学させて頂きありがとうございます。」




信明先輩は私たち保育士に一礼し、園長に促されるまま乳児室を後にする。




乳児室を出る前に目が合った。


だけどその時間は、瞬きすれば見落としてしまう程の一瞬だけだ。




―――期待しちゃいけない・・・。




私にとって彼は特別だった。


だけど彼にとっての私は、きっと大勢の中の1人・・・。




勝手に憧れていただけ。


さほど接点はなく、ただ見つめていただけだもの。




思わず彼に声を掛けてしまったけど、今ではそんな自分の行いをとても後悔している。
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