【完結】ホイクメン!
保育の中でもクリエイティブな才能を発揮した信明。


しかし彼の作った短冊は他のクラスの短冊よりも重みがあり、ひよこ組の短冊を結わえた枝だけが重そうにぐんにゃりとしな垂れているのだ。




保育士としてまだ未熟な彼。


私は新卒の頃の自分を思い出し、苦い笑みを浮かべる彼に声を掛けた。




「でも、うちのクラスの短冊が可愛いって好評だからいいじゃない?

次からはもっと単純な作りにすればいい。

その方が仕事もラクチンでしょ?」




失敗は成功の素。


経験を重ねていけば、どんなものを作ればいいのかおのずと理解できるはずだから。


その中で自分の特技や才能を生かせばいい。


そうやって私も先輩方から仕事を教わってきた。
< 259 / 485 >

この作品をシェア

pagetop