【完結】ホイクメン!
「こちらこそ勝手な事を言って申し訳ありません。

実は・・・その、私が男性に対して苦手意識を持っているせいか、つい娘に関しても同じ思いを抱いてしまって・・・。

信明先生、本当に申し訳ありませんでした。

これからも母子共々よろしくお願いします。」




桃ちゃんママは頭を下げ、真摯な気持ちで私の説得を受け止めてくれたようだ。


信明を顔を上げ、無言のまま一礼し桃ちゃん親子を見送った。




「さて・・・。」




私は隣で呆然と立ち尽くす信明に目をやった。


彼の目には薄っすらと涙が滲み、事は解決したとはいえ気持ちはまだ不安感に苛まれているようだ。




「交代するよ。」




「えっ・・・?」




「私が保育に入るから、落ち着くまで事務室にいて。

多分もう、友枝以外の保育士は退勤しているはずだから。」
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