【完結】ホイクメン!
酔いが回った中での冗談だと思いたかった。


だけど信明は真剣な眼差しで私の顔を見つめる。




「泊ーめてっ!!」




「やだ。」




「えー?何で?」




「襲われたら困るから。」




冗談で返したつもり。


だけどもし本当に手を出されたら・・・、きっと私は拒めない。




本当は信明が手を出す事云々の懸念よりも、私自身セーブが利かなくなりそうで恐かった。




甘えたなハグ、そして2回交わしたキス。


私たちの関係は“同僚”だけど、やっている事はまるで“恋人”の真似事だ。


信明にとってはスキンシップでしかないこの行動も、恋愛経験の少ない私にとっては大人の階段を上っている気分だから。
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