【完結】ホイクメン!
「優香・・・?」




信明が私の名前を呼ぶ。


だけど、私は彼の方を振り向く事ができなかった。




ぼとぼとと、私の目からは大粒の涙が溢れる。




「私・・・だよ・・・。」




「ん・・・?」




「あの時・・・信明が助けたのは・・・。

私なんだっ・・・!!」




信明の目が大きく見開く。


彼は当時助けた女子高生の姿を思い出し、今の私の姿と照らし合わせているようだった。




「それ・・・、マジ・・・!?」




きっと信じられないのだろう。


だって信明は、高校時代の私の事なんてこれっぽっちも意識していなかったんだから・・・。
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