【完結】ホイクメン!
神妙な面持ちで見つめ合う私たち。


そんな雰囲気を打破したのは、一向に何も注文をしない客に痺れを切らしたこの店の店員だった。




「失礼します!

ご注文はお決まりでしょうか?」




声を掛けられ思わずキョトン。


しかし冷静に店の中の様子を思えば、ここでオーダーを済ませておく方がいいような気がして・・・。




「じゃあ・・・、デミグラスソースのメンチ風ハンバーグ。」




「ビッグバーグプレートのライス大盛りで・・・。」




店員にオーダーを伝えた後、自然と同時に溜め息を吐いた。




真面目な話を切り出そうとして、最悪のタイミングで水を差された不快感。


再び気まずさを醸し出す。


それでも私は、准一にちゃんと話さなければならない。
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