【完結】ホイクメン!
「おい、待てよ!」




すぐ近くで別の男の声がする。


その声は怒りを顕わにしていて、次の瞬間、私が引き摺り込まれていた車がガツンという音と共にわずかに揺れた。




一瞬のその出来事に怯んだ男たち。


私はその隙を突いて男たちの手を振り払い、慌てて車の外へと逃げ出した。




しかし恐怖感は抜けきらず、車から降りすぐに腰を抜かしてしまった私。




へなへなとその場に座り込む。


そしてふとすぐ横に目をやると、そこには見慣れた制服を着た1人の男子高校生が立っていたのだ。
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