【完結】ホイクメン!
赤の他人の悩みなんて知った事ではない。


思い悩む私を他所に、無情にもオーダーしたハンバーグがテーブルへと運ばれてくる。


店員はこの忙しい中でマニュアル通りの接客をこなすだけ。




「失礼します。

ビッグバーグのライス大盛りのお客様?」




「あ、はい・・・。」




准一は小さく手を挙げ、自分がオーダーした大きなハンバーグに視線を向けた。




ジュージューと音を立てている焼き立てのハンバーグ。


美味しそうな音と香りに釣られ、落ち込み悩んでいるはずなのに私の腹の虫はグゥグゥと鳴き声を上げている。


私の前に置かれたデミグラスソースの掛かったメンチ風バーグ。


好物のメニューのはずなのに、腹の虫の鳴き声とは裏腹にあまり食べたいとは思えなかった。
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