【完結】ホイクメン!
准一は体を震わせ必死に怒りを堪えている。




もし私が犯されていたのなら葵さんは助かった。


だけど私が助かったばかりに、自分のお姉ちゃんがレイプされ、挙句の果てに自ら命を絶ってしまったのだから。




「なんで・・・、なんでなんだよぉ・・・!?」




目を真っ赤にして怒りを顕わにする准一。


怒りと悲しみが絡まる中、彼はやり場のないこの気持ちをどう処理するのか・・・?




「信明は私を助けただけ。

葵さんの事だって、きっと彼は助けたかったんだと思う・・・。」




信明の気持ちを代弁するかのように、私は必死に気持ちを落ち着けながら准一を宥めようとした。


だけど、大切な人を失った怒りと悲しみはそう簡単には治まらない。




「ちっくしょ・・・ッ!!!!」
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