【完結】ホイクメン!
促されるまま自転車の後ろに乗り、そのまま彼をコンビニでの買い物に付き合わせる。




ささやかなお礼。


私は彼にペットボトルのスポーツ飲料を買って手渡した。


好みがわからないから、当たり障りのないものを選ぶしかなかったのだ。




「サンキュー!

じゃ、帰ろうか?」




再び彼の自転車に乗る。


そして徒歩8分の距離にある自宅まで送り届けてもらった私。




「本当にありがとうございました!」




深々と頭を下げ、私は彼にしっかりとお礼を述べた。




「あまり夜間は出歩くなよ?

じゃ、お休み・・・。」




去っていく後姿を見送りながら、数分前まで彼の肩に触れていた自分の手をまじまじと見つめる。


思わず顔が綻んでしまうのは、きっと気のせいなんかじゃない。
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