【完結】ホイクメン!
麻生駅の出口から地上に出て、喉の渇きを癒すためコンビニで飲み物を買う。




こんなに辛く悲しいはずなのに。


不思議な事に涙は流れて来ない。




―――きっと覚悟していた・・・。




叶う事のない恋だから。


わずかに期待しつつも、大半は諦めの気持ちだったのだろう。




信明には好きな人がいる。


だけどその思いを伝えられないから、同じ職場で働き少しだけ親しくなった私を“遊び”の相手として選んだだけ。




苦しさを堪えきれすに家を飛び出そうとしても、キスで宥めるだけで追いかけて来ない。


これが何よりの証拠。




もう絶対に期待なんかしない・・・。
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