【完結】ホイクメン!
「怒ってないよ。

ただ・・・、緊張してるだけ・・・。」




一度は諦めようと決めた。


それなのに私の心は、肩を抱く信明から離れる事ができずにいる。


視界に小さく映る小樽の街並。


この街に住んでいた頃から、私は信明の事が大好きだったから・・・。




「それならさ・・・。

俺の話、もう一度聞いてくれる?」




信明の問いに無言で頷く私。




どんな苦しい内容を耳にしようとも、きっと私の気持ちはもう変わらない。


そして今日この場所で、私は信明に“失恋”しようと覚悟を決めたから。
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