【完結】ホイクメン!
「俺が一目惚れしたのは、高校1年生の夏休みだった。

潮まつりの会場で、あの子は妹と手を繋いで歩いていたんだ。」




信明の好きな人には妹がいる。


10年前の“潮まつり”で見掛けた彼女に、信明は一目惚れしてしまったのだという。




「たしか祭りの中日だったはず。

花火大会に行けなかった俺は、部活の仲間たちと一緒に運河沿いを歩いてて・・・。」




3日間のお祭りの中日は、花火大会が行われない。


露店を目当てとする人々は、この日を選んで祭り会場に繰り出してくる。




毎年花火が打ち上げられる第3埠頭。


その傍にある地方合同庁舎の前に、毎年沢山の露店が並ぶのだ。
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