【完結】ホイクメン!
「あれからずっと、妹を庇ったあの女の子の事が忘れられなかった。

だけど再会はその数ヶ月後に訪れて、その時あの子は、銭函中の制服を着て俺の前に現れたんだよ。」




「銭函中・・・って!?」




「ああ・・・。

もう、ここまで話せばわかるだろ・・・?」




信明の腕に力が入る。




手にしていたはずのタバコはもう全て灰になり、彼の視線は真っ直ぐに私の方を向いていた。


夕陽のせいか、それとも照れているせいなのか・・・?


信明の頬は赤く、私に核心を知らしめようとしている。




「優香・・・。

俺はずっとお前の事が好きだった。

だからどさくさに紛れてキスしたり、“同僚”の一線を越えて関わろうとしたり・・・。

お前が葵と俺との関係を知っていた事は誤算だったけど、今はもうその蟠りも解決したからさ。」
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