【完結】ホイクメン!
「やっぱり目立ちますね。」




思わずそう声を掛けてしまった。




彼が目立つのは今に始まった事じゃない。


制服の着こなし方といい、偶然見かけた私服といい、彼はどんな時でもオシャレだった。


それに加えてこのヴィジュアルだもの。




「え・・・?何がですか?」




当の本人は自覚なし。


私は恥ずかしくて目を合わせられないまま、無自覚な彼にこう教えてあげた。




「・・・信明先輩の事ですよ。」




対象となる人物は1人しかいないのに。


それとも、わざととぼけたふりをしているのだろうか・・・?




私の返答によって一瞬信明先輩が固まる。


その後彼の口から出た言葉には、もっともな疑問が露わになっていた。
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