天然ダイヤとイミテーション・ビューティー ~宝石王子とあたしの秘密~
目、鼻、口の各部位の完成度は非常に高く、アラを探そうにも、欠点がどこにも見当たらない。
そしてそれらの配置バランス、及び、彫りの深さも完璧。
ホクロひとつシミひとつ無い、パールのような滑らかな白い肌。
伸びやかな手足は、十分に手足専用モデルで食べていけるだろう。
胸、ウエスト、腰回りのラインは、女が見惚れるほどの完全形態。
そして全身から醸し出される雰囲気、つまりオーラが、常人とは格が違う。
小学生の時、校庭で航空写真の記念写真を撮ったけど、総勢数百名の児童の中でこの人だけは埋もれなかった。
写真を見た誰もが、一発必中で一番最初に姉を探し出す。
この人こそが、絶世の美女という栄誉に相応しい人だ。
この人が、あたしの、姉なんだ。
「聡美、早く着替えてきなさい。もう夕食よ」
「……うん。すぐ行く」
姉の後ろ姿を見送り、居間に入るのを見てからあたしは玄関に上がった。
すぐそばの階段にドサッと腰を下ろし、腹の底から大きな息を吐き出す。
はああーーーーー。
相変わらず、キッツイなあー……。
何度かそうやってモヤモヤを吐き出してから、ようやくあたしは立ち上がり、階段をのぼった。
そしてそれらの配置バランス、及び、彫りの深さも完璧。
ホクロひとつシミひとつ無い、パールのような滑らかな白い肌。
伸びやかな手足は、十分に手足専用モデルで食べていけるだろう。
胸、ウエスト、腰回りのラインは、女が見惚れるほどの完全形態。
そして全身から醸し出される雰囲気、つまりオーラが、常人とは格が違う。
小学生の時、校庭で航空写真の記念写真を撮ったけど、総勢数百名の児童の中でこの人だけは埋もれなかった。
写真を見た誰もが、一発必中で一番最初に姉を探し出す。
この人こそが、絶世の美女という栄誉に相応しい人だ。
この人が、あたしの、姉なんだ。
「聡美、早く着替えてきなさい。もう夕食よ」
「……うん。すぐ行く」
姉の後ろ姿を見送り、居間に入るのを見てからあたしは玄関に上がった。
すぐそばの階段にドサッと腰を下ろし、腹の底から大きな息を吐き出す。
はああーーーーー。
相変わらず、キッツイなあー……。
何度かそうやってモヤモヤを吐き出してから、ようやくあたしは立ち上がり、階段をのぼった。