地球を守って!恋するヒーロー
「じゃあ、ずっとここにいるの?
肉食獣がいても平気だよ、なんとかする。
それに、俺は法律やルールにとらわれない主義だから」



いやいやいや.......。
確かにずっとここにいるのも困るけど、アシュリーがルールにとらわれないとか言っちゃダメだと思う。



「ふざけるな。
犯罪者が言うと、本気に聞こえる」



まったくだよ。
うんうんとひそかにブレットに同意する。



「本気だけど?
ここにいたって仕方ないよ。
それじゃ、ね」



アシュリーは何でもないことのように言って、犯罪組織のメンバーを連れて、走り去ってしまった。



「あいつは信用できない。
俺も行ってくる」


「えっ!?ちょっと!
ブレットまで!?」



アシュリーとは反対方向に走っていくブレット。ネリまでそれを追って、車から出ていってしまう。



「ああっ、何でみんな行っちゃうかな......」


「ま、行っちゃったんだから仕方ない。
俺たちはのんびり待たせてもらうとしますか」



嘆いていると千明に肩を叩かれ、気長に待とうぜとのんきに笑いかけられる。


野生動物のいる大自然の中、取り残された私と千明は車の中でみんなの帰りを待つことになった。

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