地球を守って！恋するヒーロー
千明は私の話を全て聞き終わると、窓の外を見ながら、穏やかに微笑む。



「......あいつらしいな」



たった一言、呆れたように言っただけだったけど、千明はブレットのことをよく知っているんだなと感じる。

私よりも長い付き合いなわけだから当たり前だけど、少しうらやましい。



「俺だったら、すぐに言っちゃうな~。
お互い好きなのに、先伸ばしにするなんてもったいないもん」



いつものおどけたような口調で言われたけど、なんだかなんと答えていいのか分からない。

だって、つい最近千明の好きな人は私だと分かったばかりだし......。


言葉を探していると、ふいに千明は窓の外からこちらに視線を移した。



「聞いてほしい話があるって言ったこと、覚えてる？」


「うん。
お母さんの話だよね」



もちろん、忘れるわけない。

少しだけ真剣な表情になった千明に、すぐに頷く。
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