地球を守って!恋するヒーロー
「や、やめて......!」



ためらいなく赤ちゃんの首に手をかけようとするアシュリーから、必死で赤ちゃんを遠ざける。


アシュリーの言ってることは理解はできる。

戦国時代とか争いの絶えなかった時代では、負けた方の跡継ぎの男の子はまだ小さくても殺されてしまったというのは、少なくなかったらしいし。


こどもは未来への希望でもあるけど、敵のこどもは災いの種でもあるんだ。

災いの種は消しておいた方が......、今後のため。


冷酷なようだけど、こんな非常事態ではアシュリーの方が正しいのかもしれない。

私はリンレイにも言われたように、偽善者で甘いのかもしれない。


だけどやっぱり、こんなに小さな赤ちゃんを殺すなんてできないよ......っ!



「はいはい、そこまで。
つーかさ、さっきも言ったじゃん。

俺たちの任務は大人の宇宙人を生け捕りにすることで、赤ん坊を殺せとは言われてないの。

よって、殺す必要なし!」



千明はもみ合っていた私たちの間に入り、な?となだめるように、私とアシュリーの顔を交互に見る。
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