地球を守って!恋するヒーロー
「......それなら、この子はここに置いていくんだね?
生け捕りにする指示は出ていないんだから」


「そうだな、連れていくわけにもいかないし」



千明はそう言って、私の腕の中からひょいっと赤ちゃんを取り上げて、したに下ろす。



「ええっ?そんなお母さんもいないのに、この子はどうやって生きるの?」



母乳なのか違うのか分からないけど、はいはいの赤ちゃんが自分でごはんを食べれるとも思えない。

ここに一人でいるところを見ると、親はたぶん私たちが連れていってしまったのだと思うし。


こんなとこに残していったら死んじゃうんじゃ......。



「まず間違いなく生きられないだろうね。
地球に連れ帰っても、研究所で何されるか分からないし、考えようによってはそっちの方が幸せかもね」 



そんな......。
アシュリーは相変わらず穏やかな口調だけど、何の情も感じられない。

どうしてそこまで非情になれるんだろう。

アシュリーには関係ない子かもしれないけど......。
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