地球を守って!恋するヒーロー
うつむき、この子がどうなるのか心配していると、千明がぽんと私の頭の上に手を乗せた。



「美菜、大丈夫」



ほら、と千明の視線の先には、うさぎが食べていた赤い実をむしゃむしゃと食べる赤ちゃん。



「あ......」


「この植物、月のあちこちで見かけたじゃん?
他のチームからも報告が入ってたけど、宇宙人が食べてるみたいなんだよね。

これだけで生きられるのか分からないけど、後はこの赤ん坊の生命力に任せよう。

それならアシュリーも、美菜も文句ないだろ?」



ここに置いていって、生命力に任せる。
はいはいしてるんだから、自分で移動はできるわけだし、後は赤ちゃんの生きる力次第。

連れていけないのなら、そうするしかないよね。 



「私は文句ないよ。
アシュリーもいいよね?
ここに置いていった方が幸せだって、アシュリーが言ってたんだもんね?」



千明の言葉に頷いて、アシュリーをちらりと見る。
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