地球を守って!恋するヒーロー
それって......、もしかして......。



「誰のこと言ってるの......?」


「今なら学校にいるはずだから、自分で行って確かめてきたらどうだ。

村に大きい建物はひとつしかないから、すぐに学校の場所は分かるだろう」



それを聞いて、ネリへの挨拶もそこそこに、学校目指して家を飛び出す。


彼だ......、彼に違いない。
ネリははっきりと名前を言わなかったけれど、きっとそうだと私は確信していた。 





大きい建物とはいっても、私の通っていた学校と比べると、だいぶ小さい木造校舎。

小さな校舎にあるのは、小さな教室がたったひとつだけ。


その教室に入ると、十人ほどの木のイスに座ったこどもたちに、いっせいに見つめられる。



「あー!あのときのおねえちゃんだー!」



つたない英語を話しながら、私のそばまでタタッと走ってくる小さな女の子。

私たちがアシュリーから助けた女の子だ。


あのときは幼稚園児くらいかと思ったけど、学校に通うような年齢だったんだね。

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