地球を守って!恋するヒーロー
意識が、落ちていく。
暗い暗い闇の中へ。


ここは、どこ?

どこまでも続く真っ暗な闇の中。
私は、自分が何者なのかも、どこからきたのかも分からない。
自分の姿形さえもはっきりしない。


ただひとつ分かっていることは、何かから逃げていることだけ。


逃げるために必死で足を動かすけれど、体が鉛のように重くて、まるで前に進んでいかない。

出口も見つからない永遠に続く闇の中、重たい体を引きずるように動かそうとする。


心細くて、寂しくて、怖い。
こんなに辛いのなら、もう......。


足を動かすことを諦めかけた時、私の目の前に誰かの手が差し出された。


暗闇で顔はもちろん、髪の色も目の色さえも分からない。
あなたは、だれ?


反射的にその手を握ると、手のひらが熱くなり、私の周りが温かい光に包まれた。


この手が誰のものか、自分が誰なのかさえ分からないけれど、なぜか温かくて優しい気持ちで胸がいっぱいになる。
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