地球を守って！恋するヒーロー
何かを考え込むようにうつむいてから、それからブレットはまっすぐに私を見る。



「俺も全てを知っているわけじゃない。

ひとつだけ言えることは、想像以上に闇は深い。この闇にのみ込まれないようにするためには、強くなるしかないんだ。

強くなれ、ミーナ」


「う......ん。
よく分からないけど、強くなるしかないんだね」



彼の言ってること、全て理解できるわけじゃない。


なんとなくニュアンスで意味を捉えるしかできないけど、それでも今の私には。

どこに明日があるのかも分からない、月明かりもない暗い夜の闇の中で、ブレットのまっすぐな目だけが、ただひとつの希望に思えた。



「ねぇ、ブレットはどうして戦ってるの？」



私はどうしたって戦う選択肢しかなかったわけだけど、ブレットはどうして戦っているのか、こんな状況になってますます気になる。


私だったら、相当な理由がない限りはわざわざ好き好んで戦おうと思わないもの。

こんなにも暗い闇の中で。
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