海底の王国〈封印編〉

「海の長老｣

海底には三つの王国があり、その王国の一つ、フレイヤース王国は、一番気候が良く穏やかな海の中にあった。

白で統一された街並みは、海のブルーとのコントラストが美しく、王家の住むフレイヤース宮殿は、巨大なテーブル状をした岩山の上に建てられていた。

白い柱が建ち並ぶ宮殿は、三国一美しい宮殿と言われ、中央の三角の屋根には、美しい彫刻と水晶が施され、長い階段が宮殿と街とをつないでいる…

そしてその宮殿の周りには、強力な結界が張られていて、内外ともに守られていた。



そんなフレイヤース宮殿に、ある日めずらしい客が訪れた。

何でも、つねに海中を旅していて、ぜひ国王陛下に話したい事があると、面会を申し出てきたのだ…