海底の王国〈封印編〉
「どうします?陛下…」

ルドがふり返ると、たずねた。

「…調査班を出しましょう…何となく、ルドの分野の気がします…」

「私も同感ですね〜古代遺跡という所が、気になります…」

ルドは柔和に微笑むと、立ち上がった。

「一応、有毒ガスの可能性も考えて、うちの科学班も出そう…時期的に、海流の流れがこっちに来る…早急に手配しよう」

そう言ってイースは、立ち上がると玉座の間を出て行った。

「クメカ殿…重要な情報を、ありがとうございます…どうぞ、ゆっくりしていって下さいね〜」

「ぜひ、お願いします…他にも、お話を聞かせて下さい。何かヒントになる話が、あるかもしれませんから…」

ルドがお礼を言うと、フレイルも頭を下げて、クメカの宮殿への滞在をすすめた。

「では、そうさせてもらおうかの〜」

クメカは、目を細めると笑った。




「…こんにちは、じょうちゃん」

「え?あなたは、だ〜れ?」

宮殿の廊下を泳いで移動していたフレアは、突然声をかけられると立ち止まった。

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