海底の王国〈封印編〉
「ですよね〜?」

ルドとイースは目を合わせると、別の人間を考える事にした。

「…そういや、あいつ前にクリスタルの波動を読んで、セーユで同じように演奏していたよな…」

イースが思い出して、ボソリと言った。

「あ〜あれは見事でしたね〜冗談半分で試してもらったら、本当に出来ちゃうとは、たいした才能ですよね〜ロイズは〜」

「そ…そうなんですか…?」

ルドがロイズをベタぼめすると、フレイルもうれしくなった。

フレイルにとってロイズは、亡き旧友の忘れ形見で、大切な存在だった…

「でも、危険ですしね〜…」

「だな…」

ルドとイースは、あっさりあきらめるとシアンを見た。

「…仕方ありません。死ぬ覚悟で、この国を出て行きます…もともと、そうするつもりでしたから…」

シアンは力なく微笑むと、フレイルに頭を下げた。

「あなたが行くのでしたら、私も…姫の怨念をしずめる事が出来るか、自信はないですけど…」

と言ってラギは、シアンの方に泳いで行くと肩の上に乗った。
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