海底の王国〈封印編〉
「え…では、以上で私の報告は終わりで…す…」

と言ってノイエは、うな垂れた。

「お疲れ様でした、ノイエ…すみませんでしたね〜」

ルドがねぎらうとノイエは、しょんぼりと呟いた。

「…私、現地に行く必要なかったですね…結構がんばって近くまで行って、感知して来たんですけど…」

「いや…ムダ骨になるかならないかは、こいつの判断にかかっているがな…」

固まってしまったフレイルに、イースは冷たい視線を向けると言った。

「え…?そうなんですか?」

「一応聞いておくが、その封印、この方法で解除出来るか?ノイエ…」

イースはそのページを開いて、ノイエに手渡した。

「わ〜古代書ですね…なるほど、こんな方法があるんですね…うちの宮廷楽団の中に、出来る人がいるかもしれませんね…」

「…今、確か遠征に出てなかったか?ルド」

「そう言えば、そうでしたね〜ほほほ…」

イースとルドのやり取りを見て、ノイエは一つ思い出した。

「あの〜封印はムリなんですか?」

「すみません…」

シアンが謝るとノイエは、なるほどと、うなずいて続けた。
< 49 / 81 >

この作品をシェア

pagetop