海底の王国〈封印編〉
「ごめんなさい…でも、なんかやなの…おいださないであげて、ルド…」

「おねがい、父さん…」

フレアとユラは、ルドをジッと見ると一生懸命に頼んだ。

「…なんか、ですか〜困りましたね〜」

ルドは、やれやれと肩をすくめた。

「じょうちゃんたち…」

クメカは二人の背中を見て感動していると、突然、宮殿に何かがぶつかったように激しくゆれた。

「な…なに?」

フレアとユラは、ビックリして天井を見上げた。

「…どうやら来たようじゃの〜?」

クメカが、ただならぬ気配を感じて呟いた。

「そのようですね〜」

ルドは、フレイヤース宮殿の周りに張られた結界に、何かがぶつかりつづけているのを感じて、眉をしかめた。

「え?マジェンタひめ、もうきちゃったの?」

ユラが、たずねた。

「ええ〜姫は、魂だけの存在ですからね〜?でも、この結界を通過するには、まだ浄化がたりないようです…」

ルドがそう答えると、天井を仰いだ。
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