いつか僕を閉じ込めて
「魔雲、ちょッと良いか‥?」

「な、何のようだよ‥ 神木……」


俺は昔からの付き合いにも関わらず、神木が怖くてしょうがなかった。
何時も皆に見せるような笑みとは、また違う笑みを見せるかれを、俺はどうしても好きにはなれなかったんだ………。


「何のようか… ハハッ馬鹿だなぁ何でソンナに怯えてるんだよ…」
俺はただ、俺の邸宅に招待しただけなのにさ‥。

怖がるなよ‥ なんて言うけれど、それならばその口調を何とかしてくれ…!
心の中で悲痛な叫びをあげる。
みんな、皇帝の裏の姿を見たいならば、バレないように付いてくるといい。
見たらきっと驚くだろう… 彼の本性が、これまでに酷いものだと言うことに。

「とりあえず俺の邸宅に来てくれれば解るよ」
笑みが何時もよりもキツいものとなる。 そんな笑みを見せるのは僕と彼の二人きりの時だけだった。
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