片想いから途中下車
「人の弁慶蹴っといて応援とかあり得ないからね!?」


「だからって、なんでひざかっくん」


「だって陽弁慶蹴れない位置にいるんだもんっ!!」


「……ぶはっ」


誰かの笑い声にハッとし、見渡すと、どうやら休憩みたい。


いつの間に、というか、今笑ったのって……。


ユウマくんのチームの方を見ると、頭にタオルをかぶってて、顔は見えないけど、


私、その背番号に見覚えあります。


絶対ユウマくんだ、絶対ユウマくんだぁ。


背番号、小刻みに震えてますよっ!!


「最悪っ」


「ふぁっ!! 次は何でひざかっくん!!」


「陽のせいで恥ずかしい!!」


「理不尽!!」
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