桃から生まれなかった桃太郎
そうかもしれない。

村でじっと暮らすより、この自由を手に入れることが、自分にとっての幸せなのかもしれない。


でも、このまま自由になることが、本当の自由だろうか。

と太郎は思いました。太郎はつぶやきました。

「おれは、おじいさん、おばあさんを捨てても自由になれない」

いや、そうでなない。太郎はもう一度つぶやきました。


「おれは本当の自由を知るために、自分を知りたい」
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