桃から生まれなかった桃太郎
キジの言うように、このまま、おじいさんとおばあさんを捨てて、母のことは忘れて、勝手気ままに旅に出るほうがいいような気がしてきました。

風の吹かれるままにふらふらと、風の吹かぬ日は、木の枝に止まり、時には地上に落ち、砂だらけになっても楽しいかもしれないと思いました。

まるで、糸の切れた凧だなと、太郎は思いました。

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