桃から生まれなかった桃太郎

【2】

母と鬼は寄り添って歩いていました。

2人の話し声が聞こえました。

まるで夫婦のように、2人は親しげでした。


太郎は思いました。このままだと、かあさんが鬼になってしまう。

太郎は2人の前に、ころがるように飛び出して言いました。



「かあさん!村へ戻ろう。」
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