桃から生まれなかった桃太郎
たえは、毎日食べ物を運び、傷の手当をしました。

そして、毎日、自分のことを、相手のことを話しました。


男の話は、驚きと輝きに満ちていました。

獲物を追う危険な狩。

何日も獲物が捕れない日々さえも楽しげでした。

そして、男達を待つ女の話。

この男には、決まった女がいないことを知り、

ひそかに喜ぶ自分に驚きました。

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